パリ出張のKindleにマンガを詰め込んだ理由——家族の会話は、共通の物語から生まれる

パリで読んだマンガの先に、夫とムスメと話したい時間が待っていました。
秋山ゆかり 2026.06.29
読者限定

戦略コンサル、グローバル企業での事業開発、エグゼクティブの実務に加え、アーティスト・研究者・母の視点から発信しています。無料記事はサポートメンバーの支えで成り立っています。共感いただけた方は、ぜひサポートメンバーをご検討ください。

パリ出張の前夜、Kindleにマンガを詰め込んだ

パリ出張の前夜、私はKindleに大量のマンガを入れました。

紙で持っていったら、それだけでスーツケースが一つ埋まってしまいそうな量です。さすがにそれは無理です(笑)。

「読み捨て」という言い方をすると少し乱暴かもしれません。でも、移動中に読む本やマンガには、独特の役割があります。

机に向かって線を引き、あとでパワポにまとめるような読書とは違って、移動中の読書は、もっと身体に近いものです。

飛行機の座席に身を沈めて、時差で少しぼんやりした頭で読む。空港の待ち時間にページを開く。タクシーや電車の中で、数ページだけ進める。

そこには、「ちゃんと学ばなきゃ」という緊張感よりも、「少し別の世界に連れていってもらう」感覚があります。

本当に便利な時代になりました。

かつてなら、出張に持っていける本の数は限られていました。重いし、かさばるし、読み終わったあとの扱いにも困る。けれど今は、Kindleの中に何十冊も入れて、その時の気分に合わせて選べます。

今回、私がKindleに入れていったのはマンガでした。

『SWAN』。
『SPY×FAMILY』。
そして、夫から猛烈に勧められていた『黄泉のツガイ』。

パリまで行って、なぜマンガなのか。

理由はシンプルです。

それが、夫とムスメとの会話のチャネルになるからです。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、4954文字あります。
  • 移動中は、仕事をしない
  • マンガは、家族の共通言語になる
  • 業務連絡だけでは、人は少しずつ寂しくなる
  • 思春期の入口に、物語を置く
  • 成田空港に届いたジャンプ
  • 正しい会話より、話したくなる入口を

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
再建のルール1-3 未来の選択肢は増やす。でも、軸は増やさない
読者限定
少女に春は来たのか——映画『ヴィヴァルディと私』で考えた、自由になるた...
サポートメンバー限定
母の海外出張は、飛行機に乗る前から始まっている——「不在に耐える家」の...
読者限定
家族だからこそ、境界線がいる——『こじらせない家族』をムスメと読んで考...
サポートメンバー限定
妊娠出産はキャリアのリスクか、組織設計のテストか——川田市長の産休に思...
読者限定
「早く寝なさい」では守れない——10代の睡眠を、子どもと一緒に学び直し...
サポートメンバー限定
名刺ではなく、「お母さん」として呼ばれた日——アフリカ40か国を学び直...
読者限定
「迷惑をかけずに終わりたい」と思っていた私へ——102歳の医師が教えて...