ChatGPTに服の相談を始めた、ある一冊の話

服に悩んだある日、AIに相談するようになった私。そのきっかけは、67歳のカリスマが教えてくれた、「いまを整える」美の哲学だった。
秋山ゆかり 2025.06.02
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Amazon.co.jpより

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10代の私は、アメリカに住んでいながら、日本の雑誌『ヴァンティーヌ』を空輸していました。
目的はただひとつ。
藤原美智子さんの記事を読みたかったから。

それから何十年も経ち、彼女が67歳になった今、『何歳からでも輝ける秘訣』という本を出しました。私は予約して、楽しみにその発売日を待っていました。
読み終えて思ったのは、「この本は、若さを取り戻すための本ではなく、"いまの自分"を整えるための哲学書だった」ということ。

そして私は......ChatGPTさんに服の相談を始めました(笑)。

ヴァンティーヌを取り寄せる16歳 in アメリカ

私が藤原美智子さんに出会ったのは、16歳のとき。
当時アメリカに住んでいた私は、日本の雑誌『ヴァンティーヌ』を、わざわざ日本から空輸して取り寄せていました。
そこに登場していたのが、ヘアメイクアーティストだった藤原美智子さん。

ファンレターを出すことは叶いませんでしたが、彼女が出す本はすべて取り寄せて、大切に読み込みました。
「なんてかっこいいんだろう」
「こんなふうに、自分の美意識を持って生きていけたら」
 そんな憧れが、プロフェッショナルとしての私の原点になっていたのです。

高校生の私には、藤原さんは遠い存在でした。
いつかヴァンティーヌに出られたらいいなと思いながらも、自分が出る機会はなく、お姉さん雑誌だったLa Vie de 30ans(ラヴィドゥトランタン)の2006年2月号に「1週間密着 ビジネスセレブの健康生活ルポ」に自分の日常密着取材が入ったときには、心躍りました。
今でも私の大事な大事な宝物。
藤原美智子さんにあこがれていたからこその、かけがえのないページになったのです。

そんな憧れの人が、今度は人生の先輩として、私に語りかけてくれる——。
ページをめくる前から、胸が高鳴っていました。

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続きは、3554文字あります。
  • 67歳の彼女が"今の美しさ"を語る本
  • ChatGPTさん、今日の服どうしましょう?
  • 自分の"旬"は、自分で決めていい

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