子どもと一緒に「働く旅」へ──母と娘でつくる出張の新しいかたち

子連れ出張?最初は無理だと思っていた。でも、試してみたら、予想外の「学び」と「対話」があふれる時間になったのです。
秋山ゆかり 2025.11.12
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出張と育児の狭間で

「ママ、今度の出張、私も一緒に行っていい?」

ムスメがそう言ったのは、小学校に上がって間もない頃のことでした。

それまでの私は、出張=「母親としての自分」を一時的に封印する時間だと思っていました。義母に預けたり、信頼できるベビーシッターさんにお願いしたりして、限られた時間のなかで最大の成果を出すことに集中していました。戦略コンサルタントとして、事業開発の伴走者として、プロフェッショナルであることに全力を注いでいたのです。

でも、ムスメが少しずつ世界に興味を持ち始めた頃、ムスメからの問いかけで、ふと思ったのです。

「この出張先の町並みや人との出会いも、彼女にとってかけがえのない学びになるのではないか」と。

もちろん、誰もがこの選択肢を取れるわけではありません。家族構成、仕事の内容、子どもの年齢、そして何より学校との関係性——さまざまな条件が揃わなければ、実現は難しい。私自身も、すべての出張に子どもを連れていくわけではありませんし、状況によっては一人で行く方が適切な場合も多くあります。

それでも、「こんな形もある」ということを、ひとつの事例として共有できればと思い、この記事を書くことにしました。

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