「ブランク」は消すものじゃない ――『Younger』が教えてくれた埋め直すという戦略
「主婦モードを捨てろ」という正論が刺さるほど、ブランクは重い。『Younger』を手がかりに、空白を消さず、現実的に埋め直す方法を考えてみたい。
秋山ゆかり
2026.02.11
サポートメンバー限定
正論が胸に刺さる理由
最近、ある投稿が話題になっていました。 長いブランクを経て仕事復帰を考える女性たちに向けて、 「事務職はAIで先がない」「主婦モードを捨てよ」「時短に逃げるな」 ――耳が痛いけれど、確かに現実を突いている言葉たちです。
正直に言うと、私自身、強く頷いてしまう部分もありました。 企業の中で人を採用し、評価し、昇進を決める側にいた経験から見ても、 ブランクが長いほど復帰は難しくなる。 AIによって、かつて入り口だった仕事が消えていく。 投資で生きていける人は、ほんの一握り。
これはきれいごとではなく、事実です。
だからこそ、この手の正論は刺さる。 そして同時に、多くの人を深く傷つけもする。
私の世代の女性たちを見渡せば、 キャリアを一直線に積み上げてきた人の方が、むしろ少数派です。 結婚、出産、介護、配偶者の転勤、子どもの事情。 理由は人それぞれですが、ブランクは「例外」ではなく「多数派」。
私自身も、決して華麗にキャリアを積んできたわけではありません。
特に、ムスメを出産した後は、ほそぼそと、意地のように、細い糸を切らさないようにしてきただけ。 振り返ってみれば、戦略的だったとは言いがたい選択もたくさんありました。
だからこそ、私は最近、あるドラマを見ながら考え続けていたのです。