大人の社会科見学のすすめ

ずっと気になっていた江戸更紗の染め体験へ。自分で6枚の型紙を使って染めたからこそ、職人さんの大胆な色使いのすごさが見えてきました。
秋山ゆかり 2026.09.14
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子どもの頃には当たり前だった社会科見学。でも、大人になると「仕事に必要だから」ではない場所へ出かけ、知らない世界をのぞいて、自分の手を動かす機会は意外と少なくなります。先日、ずっとやってみたかった江戸更紗を染めてきました。

ずっと行きたかった。でも、一人ではちょっと……

以前から、Otonamiというサイトを時々眺めています。

伝統工芸や食文化など、大人が実際にその場所へ行って、職人さんや専門家から教わりながら体験できるプログラムがいろいろあります。

「あ、これ面白そう」

と思うものを見つけるたびにチェックしていたのですが、その中でもずっと気になっていたのが、江戸更紗の染め体験でした。

江戸更紗は、型紙を使って色を何度も重ねて模様を染めていく東京の伝統工芸です。東京都の説明によると、本格的な江戸更紗では、少ない柄でも20枚、多いものでは90枚ほどの型紙を使うそうです。刷毛の当て方まで調整しながら、微妙な陰影やぼかしを作っていきます。

これはやってみたい。

ずっとそう思っていました。

でも、なぜか申し込めない。

理由は簡単です。

一人で参加するのを、ちょっと躊躇していたから。

仕事なら、一人で知らない場所へ行くことなんて何とも思わないのに、こういう体験になると、なぜか「一人で行って大丈夫かな」と思ってしまう。不思議なものです。

そんなとき、てぬ友さん——手ぬぐいを通じて知り合ったお友達——から、「夏休み、どうしてる?」と連絡がありました。

そこで、「実はこれに行きたいと思っているんだけど、一人で行くのを躊躇していて」と話してみました。

すると、

「○日と○日と○日なら空いているけど、スケジュール合う? 一緒に行こうよ」

と。

あっという間に話が進みました。

ずっとサイトを眺めていた私に必要だったのは、壮大な決心ではなく、「一緒に行こうよ」の一言だったようです。

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続きは、3285文字あります。
  • 6枚の型紙を前に、色を決める
  • 工房で見た「10年かかる仕事」
  • 自分でやってみると、見るところが変わる
  • 次からは、一人でも行ってみよう

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