「母になるって個人の問題?」──10年の孤育てでたどり着いた社会の「設計ミス」

育児と仕事のしんどさに、「私だけかな」と感じているあなたへ。苦しさの背景にある社会のしくみを、一緒に見つめてみませんか。
秋山ゆかり 2025.04.18
読者限定

 戦略コンサル、グローバル企業での事業開発、エグゼクティブの実務に加え、アーティスト・研究者・母の視点から発信しています。

無料記事はサポートメンバーの支えで成り立っています。共感いただけた方は、ぜひご参加ください。  

春。新しい保育園の帽子をかぶった子どもたちを見かけるたび、あの朝のことを思い出します。

娘の保育園初日。お教室まで送っていくと、娘が「マンマ、マンマ」と泣き叫び、抱っこしようとする先生の手をイヤイヤと払いのけました。笑顔で手を振るはずだった私は、その場で泣き崩れそうになりました。玄関を出た後、スーツの裾を握りしめて歯を食いしばりながら「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせた、あの日。

でも本当は、大丈夫じゃなかった。

「こんなにしんどいの、私だけ......?」

わかってほしい——その気持ちに、本がそっと寄り添ってくれた

こんな思いを抱えながら、約10年のワンオペ育児をしてきました。

そんなときに出逢ったのが、2冊の本でした。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、4878文字あります。
  • 10年の孤育てで背負っていた“目に見えない荷物”
  • 荷物を一人で持たなくてもいい——制度は変えられる
  • 「母の課題」ではなく、社会全体のテーマとしての子育て
  • 世代間ギャップを超えて、価値観をアップデートする
  • 「わたしだけ」じゃない。「わたしたち」で変えていこう
  • 家族のかたちも、働き方も、社会の価値観も、少しずつ変えられる
  • 職場で、家庭で、社会で——変化を起こす一歩
  • 一人の「違和感」から始まる変化

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
心がすり減っていた私を変えた、“モヤモヤ脱出”の技術──1日5分ででき...
読者限定
声かけで何度も失敗した私が、“やっとわかった”3つの正解
読者限定
私が、22歳の自分に贈りたい言葉 ── 『What I Told My...
サポートメンバー限定
戦わずして勝つ知恵――母として、戦略家として考えた『ウクライナの出口戦...
サポートメンバー限定
熱意だけでは続かない──“自走する勉強会”の育て方
読者限定
効率化の落とし穴——本当に削るべきもの、削ってはいけないもの
誰でも
女性が夢を諦めないために──『ロスノフスキ家の娘』が教える未来の切り開...
読者限定
壁打ちで思考を磨く——『すごい壁打ち』から学ぶ成長の技法