叱るより、書くほうが伝わる?──母娘で5年続けた“心のノート”の威力

戦略コンサル、グローバル企業での事業開発、エグゼクティブの実務に加え、アーティスト・研究者・母の視点から発信しています。無料記事はサポートメンバーの支えで成り立っています。共感いただけた方は、ぜひご参加ください。
小さな違和感をキャッチした、娘のひと言
「ママ、今日なんか違う気がする」
朝の洗面所で、ムスメがぽつりと言ったこの一言に、私は思わず歯ブラシを止めました。
特別な事件が起きたわけでもない、いつもと同じはずの朝。でも、彼女の"感情センサー"には、何かが引っかかったのでしょう。
「どんなふうに違う?」と聞いても、「うーん、よくわかんないけど、ちょっと変な感じ」と返ってくる。
その"変な感じ"を、どこにも出せずに飲み込んでしまっていたら——私はきっと気づけなかったはず。
でも、わが家には「心のノート」があります。
ムスメ用と私用、2冊のノート。それぞれが自分の1日と気持ちを自由に書き込む。夜にはその2冊を交換して、お互いのノートを読み合い、コメントを書き、そこから少し話す——そんな習慣が、もう5年も続いています。

わが家の“心のノート”たち。mizutamaさんの小さなノートは、気持ちを書き出すのにちょうどいいサイズ。どこでも開けて、そっと書ける。そんな存在です。
書いて、渡して、読むだけ——でも心が近づく
この「心のノート」を始めたのは、ムスメが5歳のとき。
私は交換日記に関する本——『Just Between Us: Mother & Daughter』や『親子の交換ノート』を読んで、言葉にしづらい気持ちを届け合う手段としていいかもしれない、と思ったのがきっかけでした。
書くのは「今日の気持ち」「楽しかったこと」「イヤだったこと」など、自由形式。
ムスメのノートには、うれしかった出来事がたくさん並びます。
この記事は無料で続きを読めます
- 「イヤだったこと」も書いて、手放す日々
- プロジェクトマネージャー母が発見した"感情設計"の3原則
- どんな日でも、変わらずそばにある「安心」
- はじめての方へ「心のノート」簡単スタートガイド
- 働く親の"感情負債"を日次返済する仕組み
- ノートが育てた“共感力”が、友達関係にも広がった
- 書けない日もある。でもそれでいい
- ノートに残った「心の成長記録」
すでに登録された方はこちら