クワガタ事件から始まった家族調停——宿題バトル解決までの道のり

塾の宿題そっちのけでクワガタに夢中な娘。家庭内バトルを家族調停で終結させた舞台裏。
秋山ゆかり 2025.08.15
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クワガタ56匹 vs 塾の宿題——史上最も贅沢な悩み?

今日も塾の宿題、全然やってないじゃないか!」

日曜の朝、リビングに夫の怒声が響きました。

10歳のムスメは涙目で反論します。

「だって、ヒラナちゃんが32個も卵産んじゃったから、幼虫のお世話が大変なの!それに編み物も途中だし、絵も描きたいし...」

現在我が家で飼育中のクワガタは:

  • 壱岐ヒラタクワガタの幼虫32匹(ヒラト&ヒラナちゃん作)

  • 壱岐ヒラタクワガタのホワイトアイの幼虫4匹

  • オオクワガタ、壱岐ヒラタ、本土ヒラタ、コクワ、ノコギリクワガタなどの成虫20匹ほど

  • 合計56(くらい、多すぎてもうカウントが怪しい)

ムスメは毎日2時間ほど、この大家族のお世話と観察に没頭しています。

夫:「クワガタなんてどうでもいい!塾に行くなら宿題をやれ!」

ムスメ:「クワガタは家族だもん!それに塾代出してないパパに口出しされたくない!」(10歳の鋭い経済論理)

私:「...(また始まった)」

そう、我が家では「自分から塾に行きたいと言った子が、塾の宿題をやりたがらない」という、なんとも贅沢な悩みが日常茶飯事なのです。

でも、この対立の背景には、もっと複雑な事情がありました。

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続きは、4678文字あります。
  • 三者三様の本音——それぞれの「正義」
  • 「塾行きたい」の代償——仕事を増やした母に降りかかった三重苦
  • 三角関係の複雑事情——それぞれの言い分
  • 優先順位を自分なりにつけようとしていたムスメ
  • 見えない労働可視化プロジェクト——夫への「選択権移譲」作戦
  • 調停システムの実際——感情論から仕組み化へ
  • 3週間後の成果——驚異のスピード解決
  • 「くだらないことには時間を使わない」——効率化の真髄
  • 今日から使える「見えない労働可視化」ツールキット
  • 家族調停の本質——愛情ではなく仕組みで解決

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