「読んで!」が止まらない──読書好きな子どもを自然に育てる家庭のしくみ

読書は才能じゃない。生後3か月からの「読み聞かせ沼」で育った我が家の体験と、最新科学が教える環境づくりのヒント。
秋山ゆかり 2025.12.15
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子どもが本を読まないって、本当?

「どうしたら、子どもが本を読むようになりますか?」

子育て中のママ・パパ、あるいは企業で働くリーダーの方々から、なぜかよく聞かれる質問です。

私自身、「お子さんをどうやって本好きにさせたんですか?」と尋ねられるたび、少し困ってしまいます。

というのも、うちのムスメは本当に本が大好き。朝ごはんのトーストをかじりながら本、移動中も本、お風呂上がりも読書、寝る前の読み聞かせは「やめどきがわからない」ほど。私の方が根負けすることもしばしばです。

先日も、夜8時を過ぎて「ママ、今日は早くお風呂に入ったんだからもう1冊だけ!」とおねだりされ、気がつけば9時半近くまで一緒に絵本を読んでいました。翌朝眠そうなムスメを見て、さすがに反省したのですが、それでも本を読みたがるムスメの姿を見ると、嬉しさの方が勝ってしまいます。

こうした親子の読書時間は、忙しい日常の中での「特別な儀式」のようになっています。仕事で疲れて帰ってきても、ムスメと一緒に本を開くと不思議と心が落ち着く。それは、私にとっても大切なリセットの時間なのです。

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続きは、3645文字あります。
  • 読書習慣は才能じゃない、環境がつくる
  • 「逆効果の読書法」にご用心
  • 読書は「未来のOS」を育てる

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