「親の正しさ」はもう通用しない——10歳ムスメと築いた「対等な関係」のつくり方
「なんで言うこと聞かないの?」が通じなくなる10歳の壁。叱る前に「つながる」力が、家庭の未来を左右する。ビジネスの知見を生かして実践してきた「家族マネジメント」の手法を公開します。
秋山ゆかり
2025.08.29
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10歳になったムスメが、最近ぐっと大人びてきました。顔には小さなニキビが出始め、口調はときに生意気に。
「自分のことは自分でやるから!」 「は?意味わかんない」——そんなセリフも飛び出すようになってきました。
私にとっては、ちょっとした衝撃でした。
ずっと「自分の意見を言える子になってほしい」「手がかかりすぎてるから早く大きくなってほしい」と願ってきたのに、いざ本当に言ってきて、自分でなんでもやるようになってくると、こちらの方が揺さぶられるのです。
でも、これは「反抗」ではなく、「自我の拡張」なんだと気づきました。親が絶対だった時代を終えて、子どもが自分の頭で考え、感情を主張しはじめるフェーズ。
まさに、家庭経営における「第3期:共同経営移行期」の始まりです。
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続きは、5167文字あります。
- なぜ語れるけど決めきれないのか?脳と心の発達に見る10歳の揺らぎ
- 対等コミュニケーションの土台は、「信頼の貯金」
- 対等コミュニケーションを共創する5つの設計要素
- 家庭の"成長ステージ"に合わせた関係性のアップデート
- 聞く力を進化させる「3つの革命」
- 実録:10歳ムスメとの「対等な交渉術」
- 失敗から学ぶ「感情の境界線設計」
- 「正論」よりも「関係性」を優先する設計思想
- おわりに:「決める親」から「信じる親」へ
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