限界のなかで気づいた、“暮らしを再設計する”セルフケア戦略

仕事も子育ても限界だった私が出会った、“自分を再起動する”ニュージーランド式セルフケア。
秋山ゆかり 2025.05.05
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「整える」は、私を取り戻す第一歩

ゴールデンウィークって、不思議な時期です。

新年度が始まって、走り出した日々にようやく慣れてきたころ。気が張っていた心と体が、ふっと緩む——そんな「折り返し地点」だからこそ、自分を整え直すにはぴったりのタイミングだな、と感じています。

そんな時期に、ふと思い出して、手に取ったのがこの一冊でした。

ニュージーランド式  24時間やせる身体をつくる ベストセルフダイエット』(以下、ベストセルフダイエット)——タイトルだけ見ると「痩せる本?」と思われるかもしれませんが、実はまったく違います。これは、生活を立て直すための現実的なセルフケア戦略。無理をするのではなく、自分を労わりながら、基盤から再設計していく。「暮らしの設計図」と呼びたくなるような一冊です。

著者のmikikoさんは、筑波大学で健康増進学を学び、修士号を取得したのち、フィットネス最先端のニュージーランドで、国家資格を持つパーソナルトレーナーとして活躍している方。Les Mills発祥の地で、東洋と西洋の知を融合したメソッドを確立し、今や多くの人が、その指導を求めて訪れる存在です。

でも彼女の言葉は、決してストイックではありません。むしろ、体に寄り添い、自然に寄り添う、やさしい提案ばかり。“もっと頑張れ”じゃなく、“もう少し力を抜いていいよ”と語りかけてくれる、そんな温度がありました。

「休むことも立派なトレーニングである」

「運動するよりもまずは、寝る時間を確保しなさい」

「ホルモンが乱れた時に身体はコントロール不能になる」

「心身に優しい環境を長期的に維持していけば、臓器も本来の働きを取り戻し、エネルギーを効率的に使える身体になっていく」

どれも、私たちが日々見落としがちな“身体との対話”を思い出させてくれる言葉ばかりです。

今、多くの人が「なんとなく調子が出ない」「疲れが抜けない」という不調を抱えています。

その原因は、単に休息不足だけではなく、もっと根本的な「身体のリズムの崩れ」にあるのかもしれません。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、3603文字あります。
  • 病室で知った、“支える側”の限界
  • 「食べ方」より「生き方」を変える本
  • 見落としがちな、最大の資産:健康
  • 身体から、主体性を取り戻す
  • 明日から使える、身体の再設計メソッド
  • わたしの“基盤リセット”実践録
  • 不確実な時代の「確かな自分」
  • 身体と向き合うことで、人生は静かに動き出す

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