その手帳、未来をつくれていますか?——秋山ゆかりの「時間の使い方」戦略

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時間に追われる日々からの脱却
「やりたいことがあるのに、時間が足りない」——そう感じること、ありませんか?
私もかつては、会社員として戦略・事業開発の責任者を務めながら、アメリカ、ヨーロッパ、アジアと世界中を飛び回る日々を送っていました。時差を超える国際会議、空港からホテルまでの車の中で資料をまとめるような日常。アムステルダムでクライアントとの戦略ミーティングを終え、深夜便でシンガポールへ飛び、到着後すぐに別のプロジェクトのキックオフに臨む——そんな週も珍しくありませんでした。その時に愛用していたのが、伊東屋の24時間手帳です。
当時の私にとって、1日は24時間では足りませんでした。東京が朝の8時なら、ニューヨークは前日の夕方6時。ロンドンなら深夜1時。つまり、地球のどこかでは常に「仕事時間」だったのです。24時間手帳は、そんなグローバルな時間感覚を可視化してくれる、唯一の相棒でした。
でも、子どもが生まれたことで、「このままの働き方では、私が大切にしたいことが守れない」と感じるようになりました。ある日、ムスメを寝かしつけながら、ふと気づいたのです。私は世界中のクライアントの時間を大切にしているのに、目の前にいる小さな命との時間は「残り時間」でしか確保できていない、と。
どうやったら、自分が幸せにキャリアと子育てを両立できるのか——悩みながら、自分自身と何度も対話を重ねたのです。そして、そのときに一番そばで支えてくれた"パートナー"が、手帳でした。
手帳を開いて、まず書き出したのは「私が本当にやりたいこと」ではなく、「私が絶対に諦めたくないこと」でした。それは、ムスメの成長を見守ること。そして同時に、プロフェッショナルとして価値を生み出し続けること。この二つは、どちらも譲れない。ならば、働き方そのものを再設計するしかありませんでした。
私は海外案件を減らし、生活の優先順位を見直しました。キャリアも働き方も再構築し、今は国内中心の仕事、研究や創作活動、そして育児と介護——多面的な時間をどう戦略的に扱うかが、日々のテーマになっています。
そんな今の私が愛用しているのが、「NoltyエクリB6-7」。この手帳には、過去のキャリアも、現在の暮らしも、そして未来の設計図も、すべてが詰まっています。24時間手帳から週間バーチカルへの移行は、私にとって「時間に追われる生き方」から「時間を設計する生き方」への転換を象徴していました。