寝ないリーダーは、誰が支えるのか

高市首相の0〜3時間睡眠の報道に、批判より先に心配を覚えました。リーダーが眠るために必要なのは、根性ではなく、家庭と仕事を手放す設計です。
秋山ゆかり 2026.08.05
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高市首相が、自身のXで「総理就任以来、0時間~3時間睡眠が常態化している」と投稿した、という報道を見ました。
久々に5時間眠れたこと、さらに、たまっていたアイロンがけや裁縫を一気に片づけたことにも触れていたそうです。

政治的な評価をしたいわけではありません。
高市さんを責めたいわけでもありません。

むしろ私が考えたいのは、これほど責任ある立場の人が、なぜ「寝られない状態」を続けてしまうのか。
そして、周囲はなぜそれを止められないのか、ということです。

そのニュースを見たとき、私が最初に感じたのは、批判ではありませんでした。

「この人は、寝られる設計を持てているのだろうか」

という心配でした。

もちろん、首相という仕事が激務であることは想像に難くありません。
分厚い資料を読み、国会答弁に備え、国内外の課題に向き合う。普通の仕事量ではないでしょう。

けれど、リーダーが0〜3時間睡眠で走り続けている状態を、「すごい」「頑張っている」とだけ受け止めていいのだろうか。

私はそこに、強い違和感を持ちました。

なぜなら私は、GEでもBCGでも、ハードワークの世界で育ってきましたが、そこで叩き込まれたのは「寝るな」ではなく、むしろ逆だったからです。

「寝ろ、寝ろ、寝ろ、寝ろ」

本当に、何度も言われました。

特にGEでは、責任あるポジションの人間は、最低でも7時間は寝ろと言われて育ちました。

それは、優しい健康アドバイスではありません。

責任ある人間ほど、判断を誤ってはいけない。
感情の制御を失ってはいけない。
周囲を巻き込んで、組織のリスクを増やしてはいけない。
自分の不調を、意思決定の質の低下として組織に持ち込んではいけない。

だから、寝る。

睡眠は、セルフケアである前に、リーダーの責任なのです。

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