9歳のムスメが仕切る「クワガタ会議」が、家族会議の失敗パターンを全て解決した話

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空気が凍る家族会議に、9歳が革命を起こした
「さあ、家族で話し合いましょう!」そう呼びかけた瞬間に、空気が凍る。そんな経験、ありませんか?
「何を話すの?」「またママの愚痴?」「どうせパパが否定するだけでしょ」——10分後には険悪ムードで終了。
こんな失敗を繰り返していた我が家に、革命を起こしてくれたのは、当時9歳だったムスメでした。きっかけは、意外にも「クワガタの飼育」。彼女が主導する「クワガタ会議」から学んだ、家族会議成功の秘訣をお話しします。
日曜朝8時、「クワガタ会議を招集します」という宣言
それは6月のある日、ムスメがヒラタクワガタのメスを拾ってきたことから始まりました。
気づけば我が家には11匹ものクワガタが。毎日のエサやり、土の交換、温度管理——想像以上に手がかかります。
そんな中、ムスメが突然言いました。
「クワガタのお世話について、会議しない?」
最初は微笑ましく思っていた私たち夫婦。しかし、回を重ねるごとに、彼女の会議運営スキルが急速に進化していったのです。
ちなみに、夫も最初は「へえ」くらいのノリだったのですが、徐々にクワガタ愛が芽生えはじめ、「夜中に温度調整してる自分」に気づいて静かに動揺していました。そう、この物語には“じわじわハマっていくパパ”という裏テーマもあります。
第1回:アジェンダも時間設定もなく、グダグダで終了
夫から容赦ない指摘が飛びます。
「日程調整もしてない、議題があいまい、時間通りに終わらない、アクションプランが見えない。こんな会議じゃダメだ!」
私は思わず言いました。「うちの子、まだ9歳なんですけど?」
すると夫が真顔で返答。
「こうやって、ちゃんと会議ができない大人が量産されるんだ!」
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