プロジェクトも育児も、始め方が9割──あなたの「スタートの型」は?
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30分で決断を迫られた朝
先週、緊急プロジェクトがローンチしました。
詳細はお伝えできないのですが、ある出来事が起き、わずか30分程度でプロジェクトメンバーが決定。そして1時間後にはキックオフミーティングを開催する──そんなスピード感での緊急プロジェクトでした。
正直、最初に話を聞いた時は頭がフル回転しました。でも、その瞬間に私の中である言葉が浮かんだんです。
「何かを始めるときの始め方が、すべてを決める」
30分しか準備時間はありませんでしたが、私は一人になれる場所を探しました。オフィスの会議室はすでにいっぱい。唯一静かに集中できる場所は女子トイレ。少し恥ずかしいですが、メモを持ち込んでトイレの洗面台の横に陣取り、プロジェクトスタートの仕方について集中して考えました。
キックオフミーティングは、想定以上にスムーズに進みました。ゴール設定、優先順位、各メンバーの役割分担──限られた時間の中で、必要な要素を押さえて話すことができたと思います。
そして、昼過ぎ。メンバーの一人から「秋山さん、ちょっといいですか」と声がかかりました。Zoomでランチを食べながらの会議。雑談を交えながら話していると、最後にこう聞かれたのです。
「秋山さんは、ドタバタで始まったプロジェクトなのに、なんであんなに冷静にゴールまで含めて考えられていたんですか?」
私は少し考えてから、こう答えました。
「なんでもそうだけど、始め方って私は大事だと思っているので、始め方のやり方を決めているんです」
すると彼は、「その話、いろんな人に聞いてもらいたいです!」と目を輝かせて言いました。だから今日、TheLetterで書くことにしました。