「察してくれない」から抜け出す!家庭に効く“期待値マネジメント”3原則

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感謝の副作用——期待値インフレの罠
前回お話しした「ありがとう実装プロジェクト」から3ヶ月。
家庭内のコミュニケーションは劇的に改善しました。夫は積極的に家事育児に参加し、ムスメも自然に感謝を表現するようになった。離婚届を突きつけた2月から考えると、まさに奇跡的な変化でした。
しかし、新たな問題が浮上したのです。
それは「期待値インフレ」でした。
「これだけ『ありがとう』って言ってるんだから、もっと察してくれるはず」
「あんなに感謝を伝えているのに、なぜまだ指示待ちなのか」
無意識のうちに、私の中で夫への期待値が上がっていたのです。
そして期待が裏切られるたび、以前よりも大きな失望を感じるようになりました。
これは、組織心理学でいう「期待値の逆説(Expectation Paradox)」です。改善が進むほど、さらなる改善への期待が高まり、結果として満足度が下がってしまう現象。
企業の組織変革でも頻繁に起こる問題でした。
そこで私は、戦略コンサルタントとして培った「期待マネジメント」の手法を、家庭に応用することにしたのです。
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- 期待マネジメントの先にあったもの——家庭に心理的安全性が生まれた日
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