【号外】家庭PMプロジェクト 全マップ公開!——次のテーマ、一緒に考えませんか?
戦略コンサル、グローバル企業での事業開発、エグゼクティブの実務に加え、アーティスト・研究者・母の視点から発信しています。無料記事はサポートメンバーの支えで成り立っています。共感いただけた方は、ぜひご参加ください。
今年の2月。私は夫に離婚届を叩きつけました。 ワンオペ育児10年、ムスメの病気対応も学校対応も100%私。 夫は「頑張って」と言うだけで、家庭には参加していなかった。
でも、参加しないメンバーがいるチームは、機能しない。
だから私は、このチームから一度、降りる決断をしたのです。
離婚届は怒りではなく、再設計の意思表示でした。
けれどその夜、ムスメが泣きながら言いました。
「ママ、家族をやめないで。」
ハッとしました。 やめたいのは家族じゃない。 自分だけが背負い続けるこの構造だった——。
あの夜から、私は終わりではなく再建を選びました。
企業のターンアラウンドを家庭に応用する。
家庭も、ひとつの組織。
構造が壊れているなら、感情論ではなく構造から立て直すしかない。
私は家庭をチームとして再生させる「家庭ターンアラウンド計画」を立てました。
目的は、家族全員が参加できる組織に戻すこと。
まずやったのは、家庭の見える化。
料理、洗濯、送迎、学校対応、感情ケア。
私が一人で抱えていた業務をすべて棚卸ししました。
そして夫に言いました。
「この家の出資比率、50:50のはずなのに、実態はどうなってる?」
夫は沈黙しました。 でも、その沈黙こそが、再建の第一歩だったんです。
家族PMプロジェクト:9カ月の歩みを、ここで一度振り返ります
2025年2月、家庭の危機から始まったこのプロジェクト。
ワンオペ限界突破、離婚届、再設計、理念の実装——
家庭という組織を「チーム」に変えるまでの9カ月間を、章ごとにまとめました。
目次としてもご利用ください。
第1章:基礎構築編『家庭という"最難関プロジェクト"を再起動せよ』
構造を見直し、チームとしての土台をつくる。
ワンオペから共創へ。職務定義書、家族業務の可視化、家族会議の設計など、家庭を「組織」として再構築するための最初のステップ。
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Vol.1 ワンオペ限界突破!家族を共創チームに変える挑戦
家庭の"ワンオペ経営"に限界を感じた私は、戦略コンサルタントとしての知見を総動員し、家族というチームを立て直す“ターンアラウンド計画”に踏み出しました。 -
Vol.2 子育てという"究極の人材開発ベンチャー"に、組織設計図はあるか?
子育て、それはリスクもリターンも最大級の“人材開発ベンチャー”。あなたの家庭には、その挑戦を支える「組織設計図」がありますか? -
Vol.2.5 「家族業務の見える化テンプレート」をお届けします
「家庭は、最も難しい組織だった。」Vol.2で紹介した「子育てという"究極の人材開発ベンチャー"」に必要な組織設計図。今回、有料会員限定でそのテンプレートを配布します。家庭内業務を見える化し、共創の第一歩を踏み出すための必携ツールです。 -
Vol.3 職務定義書がない家庭は、ワンオペ地獄の温床だった——実録・家族を"共創チーム"に変える方法
家族が疲弊するのは、"役割が曖昧"だから。ワンオペ家庭を脱却する鍵は、職務定義書の導入だった──。進行中の家族改革プロジェクトの全貌を、実録でお届けします。 -
Vol.4 「子どもの取説」作成術:育児を戦略的に進めるための具体的プロセス
子育ては予測不可能なプロジェクト。子どもの特性を理解し、戦略的に支援するための「取説」を作成することで、家族全員が協力し合い、育成環境を最適化する方法を紹介します。 -
Vol.5 9歳のムスメが仕切る「クワガタ会議」が、家族会議の失敗パターンをすべて解決した
9歳の娘が主催した“クワガタ会議”が、家族会議の失敗をすべて解決しました。笑って泣ける実録と、すぐ使えるテンプレも。
この記事は、7万人の人に読まれた、シリーズ最もアクセスされた記事です! -
Vol.6 読書ゼロ夫×情報ガチ妻:家庭内GitHub問題、どうする?
「……で、それって何の話?」情報共有したつもりが、すべてスルー。家庭内ナレッジ格差に本気で挑んだ、PM妻の設計改革ドキュメント。
第2章: 感情と心の再構築編『見えないものを扱う力—— 家庭に"心のインフラ"を設計する』
感情、安心、非認知能力をどう家庭に実装するか。
“怒り” “察して” “伝わらない”——目に見えないズレに向き合いながら、「信頼」を設計する。家庭に心理的安全性を実装していった試行錯誤の記録。
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Vol.1 家庭に心理的安全性は?"怒ってるの?"から始まった安心設計
「パパ、怒ってる?」——娘の一言が、家庭に足りなかった“安心の設計”を考えるきっかけになりました。 -
Vol.2 「聞いてるつもり」が子どもを追い詰める——7歳ムスメがくれた"黙る自由"のレッスン
7歳のムスメが放った一言——「理由は話したくない」。その瞬間、私の“聞いてるつもり”は崩壊した。家庭の聞く力を可視化する診断付き。 -
Vol.3 「叱るより、書くほうが伝わる?──母娘で5年続けた“心のノート”の威力」
“気持ち”って、どう伝えたらいい?——10歳の娘と毎晩交わす交換ノートが、家庭の信頼を変えた話。 -
番外編: ぎっくり腰で見えた“隠れスペック”――夫はなぜ突然、動き出したのか?
家庭PMプロジェクトを開始してから約4か月。今週末、予期せぬ“家庭版負荷テスト”が発生——ぎっくり腰で動けない私を家族はどう支えたのか? -
番外編:緊急モード第2弾──ムスメの怪我で見えた「チーム化」の定着度
家族PMプロジェクト開始から約4か月。今度はムスメの顔面激突事故が発生──前回のぎっくり腰で見せた夫の変化は、本当に定着していたのか? -
Vol.4 「話してるのに、なぜ決まらない?」——家族を動かす15分ミーティングの技術
「感情は伝えたのに、何も変わらない」そんな家族の会話を、行動につなげるには? わが家の実践から導き出した“動き出す話し合い”の仕組みを紹介します。 -
番外編:なぜ私は夫に離婚届を突きつけたのか?
「無関心じゃない」と言い張る夫。でも私には、限界まで追い詰められた彼の“余裕のなさ”が、家族への無関心にしか見えなかった──私が離婚届を突きつけた、その理由。 -
Vol.5 離婚届からの逆転劇、「ありがとう」を実装した日から家庭が変わった
「まずはママから言わなきゃ」——ムスメの言葉が導いた、感謝と再生のプロジェクト。 -
Vol.6 「察してくれない」から抜け出す!家庭に効く“期待値マネジメント”3原則
なぜ家族にイライラするのか? その正体は「勝手な期待」かもしれません。家庭が変わる実践的3ステップ、教えます。 -
Vol.7 クワガタ事件から始まった家族調停——宿題バトル解決までの道のり
塾の宿題そっちのけでクワガタに夢中な娘。家庭内バトルを家族調停で終結させた舞台裏。 -
番外編:10年目の夏、家族は"初めて"旅に出た
10年間どんなに誘っても来なかった夫が、まさかの「俺も行く」——家族3人初の夏休み旅行で見えた構造再設計の成果。予定していた「対等コミュニケーション設計」編をお休みして、番外編としてお届けします。 -
Vol.8 「親の正しさ」はもう通用しない——10歳ムスメと築いた「対等な関係」のつくり方
「なんで言うこと聞かないの?」が通じなくなる10歳の壁。叱る前に「つながる」力が、家庭の未来を左右する。ビジネスの知見を生かして実践してきた「家族マネジメント」の手法を公開します。 -
Vol.9 なぜ怒りは伝わらないのか?家庭のすれ違いを防ぐ「設計力」
怒ってるのに伝わらない。伝えたのに、相手が黙ってしまう。そんな経験ありませんか?感情のすれ違いを防ぐ、実践的な伝え方のコツをまとめました。 -
Vol.10 「ママ不在」で崩壊した家庭——娘が副菜5品を作った日
母の緊急搬送、父は寝室に立てこもり。娘が立ち上がり副菜を5品作った。崩壊から見えたのは、「察しない」家庭こそ優しいという真実だった。 -
Vol.11 番外編:20年目の奇跡!「焼くだけ革命」が家庭を変えた日
20年間、料理ゼロだった夫が、ある日突然キッチンに立ちました。実はそれ、私の「仕掛け」だったのです。
第3章:価値と未来の設計編『選び、つくる力——家庭に”意思決定の戦略”を実装する』
価値観・お金・時間・進路を“選べる家族”へ。
教育は浪費か?理念はどうつくるか?進路は誰がどう決める? 「どう生きるかを、どう選ぶか」をテーマに、家庭を“最初の経営の学校”に変える実験が始まりました。
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Vol.1 ムスメ、春闘する——9歳が教えてくれた「交渉する家庭」のはじまり
第3章「価値と未来の設計編」スタート!家庭に「戦略的意思決定」をどう実装するか。最初の題材は、9歳ムスメの春闘とお駄賃交渉です。 -
Vol.2 5歳の交渉力が家庭を変えた──“おだちん制度”で見えてきた価値観の設計図
5歳のムスメの「おだちんほしい」が、家庭の“お金のルール”を変えました。親子で交わした対話と、小さな合意形成の積み重ね。その先に見えたのは「意思決定の見える化」でした。 -
Vol.3 教育は投資か浪費か?──「やりたい!」を育てるこどもの習い事マネジメント術
習い事をどう選び、どう続け、どこでやめる?3歳から10歳まで、すべて子ども自身が意思決定してきた7年間の教育投資のリアルな記録。 -
Vol.4 「パパはブラック企業で働いてる」——その一言で始まった、家族の再設計
ムスメの一言が突きつけたのは、“働き方”ではなく“生き方”の問いだった。私たちは、家庭というチームを再設計し、「笑って眠れる国」をつくることにした。 -
Vol.5 「パパ、なんで働いてるの?」——“問い”が磨いた家族の理念
夕食のひとことが、我が家の理念を動かした。理念は教えるものではなく、一緒に考えるもの。問いがある家庭は、日々アップデートされていく。
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番外編:「実家との距離感」に悩むあなたへ——家庭崩壊を防ぐ、わが家の境界線マネジメント
義実家・実家との関係が、家庭のストレス源になっていませんか?「家庭を壊さない距離の引き方」、実例とともに共有します。
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Vol.6 「理念は、危機でこそ試される」——家族を共創チームに変えた再設計のプロセス
予期せぬ出来事の中で、家族の理念は試された。怒りも迷いも越えて、私たちは守る力を設計し直した。これは、再び歩き出すまでの家族の記録です。
こうして並べてみると、これまで手掛けた数々の企業のターンアラウンド・プロジェクトがよみがえります。うまくいく日もあれば、いかない日もある。それでも、組織再生を信じて、やれることをやりながら、粛々と前に進むのだと。
書き溜めをせず、リアルタイムで書いているものが多いので、自分でもこの先の展開がわからない不安はあります。企業再生は売上・利益率などのKPIがあるから、再生がうまくいっているかどうかがわかるのですが、家庭っていう組織の再生度合いが数字で見えないのがちょっと苦しい。でも、2月と11月の家の中の空気感はまったく違う。だから、私たちも1つの組織としての再生の道を辿れているんだと信じたいです。
【募集】あなたの家庭PMテーマ、教えてください!
この連載を読んでいて、 「うちもこれ困ってる」「このテーマ取り上げてほしい!」 ——そんな声を、ぜひ聞かせてください。
採用された方には、秋山ゆかりとの壁うちセッション(30分)無料でご提供します。
テーマは今後の連載で取り上げさせていただくかもしれません!
応募方法 以下のフォームからご応募ください(匿名・実名どちらでもOK)
※応募締切:2025年12月31日
家庭もプロジェクト。来年に向けて、再設計していきましょう。
あなたの“家庭PM視点”の問い、楽しみにしています。
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